8章 「心のあり方」 |
by トート |
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能力というものは、本来、魂が純粋領域につながったとき、
ほとんどの能力が開花するようになっております。
それは、誰しも持っているもの、眠っているものであるからです。
眠っているものを目覚めさせるためには、能力を開発させることにつながってきますが、
それは、実を申しますと、あとのことでもよいのです。
まず、気づきのための最初のステップとして、
基本的な能力を知っておいていただきたいという気持からこの章を進めております。
まず、「意識を磨くこと」。
「心のあり方を見つめること」。
それなくして本当の能力は完成しないのです。
能力というものは、すべてをバランスさせるため、
すべてに貢献するために使うべきであって、個人の満足や、我欲のレベルでは、
当然宇宙のエネルギーは、「歪み」をもたらしてしまいます。
必要なことは意識のあり方。それがすべての基本となるのです。
これまでの各章で、箇々の能力の開発について説明を加えておりますが、
やはり、基本となるのは意識のあり方、能力を使う者の意識のあり方によって、
エネルギーはいかようにも働くのであるということを知ってほしいからです。
プラスに働けば、魔術は「白魔術」になり、マイナスに働けば、「黒魔術」なる。
そのことは、皆さま理解していることと思います。
そのために、心がどうあらなければならないのか、
そして、意識のバランスをとるということ、その本質をこの章にて説明いたしたいと思います。
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「魂、心、意識の四極構造」
知性
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感情 ――+―― 本能
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理性
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人の魂、心、意識の中は、四つの要素によって成り立っております。
魂の中を十字に区切ったとき、縦の軸に「知性」と「理性」の領域が発生いたします。
この、「知性」、「理性」の領域には、感情というものはほとんど入りません。
論理的な思考の領域ともいえます。
そして、横の軸には、「感情」と「本能」の領域が発生いたします。
この、魂の中の四極構造、これを、縦と横が交差した「十字図形」の意味するところなのです。
クロス十字、十字架、いろいろなところでこの図形を見かけることでしょう。
それは、皆さまの中の深い潜在意識の層に焼きこまれた、魂の構造そのものであるからなのです。
この、縦と横のバランスをとるということが、これから、
能力を使う上で最も大事な要素となるのです。
バランスというのは、感情に強く傾いても、本能領域に強く支配されても、
バランスは壊れます。そして、知性領域だけでもだめ、理性領域だけでもだめ。
すべてが、完全にバランスが取れ、四極が、ちょうど同じ大きさの花びらのように、
対称的なバランスのとれた意識構造になったとき、
魂のキャパシティーはどんどん広がってゆくのです。
そして、いつも、魂の領域を大きく、大きく広げて、
「自分の魂の中にすべてが存在する」、そして、それらのひとつひとつに於いても、
分け隔てなく、かたよった見方をすることなく、先入観を持たず、
「すべては自分の中に在り」、「統合」、という意識がなければならないのです。
「知性」、「理性」の領域。これは縦軸に存在いたします。
あなた方の背骨の中心線を通るライン、正中線とも申しますが。この、
縦ライン上に流れるエネルギー、それは、あなた方の体の中の、背骨のひとつひとつに刻まれた
年輪そのものに、無限のバイブレーションを記憶しているのです。
そのバイブレーションは、意識の広がりが大きくなればなるほど、
繊細なバイブレーションを記録してゆきます。
また、「現在」、「未来」、「過去」の時間軸にもなっております。
また、ひとつひとつの背骨が、宇宙波動のアンテナともなっているのです。
そしてそれが、エネルギー伝導路ともなっているのです。
その縦のラインを完全に圧縮したすべてが、また、脳の中にもあるのです。
この縦軸のラインが、エネルギーの次元を決定するのです。
ひとつひとつの背骨の形状、重量は、みな違うのです。
そして、そこに記憶されるバイブレーションも人それぞれ違うのです。
それから、胸腺第五番、ハートチャクラの部分から両手を広げて、横に伸びるライン、
これが「感情」、「本能」のエネルギー軸なのです。
この、横に流れるラインの中に、あなたが持ち合わせている、様々な怒りや悲しみや喜び。
人間の持つ感情すべてが含まれているのです。
左手側のラインは「感情」を支配するラインです。
そして、右手側のライン、これが「本能」を支配するラインになります。
ここにも次元構造があります。
感情の領域、この領域はどんどん横に延びるにつれ、
非常に高い、奥深い感性を持ち合わせることが出来ます。
ごく普通の感情ではなくて、高度な感性の領域へ、エネルギーが広がってゆくのです。
感情と呼ばれる領域は、まだまだ低レベルにあって、本当は、それが感性の領域に高まったとき、
エネルギーの領域が大きく飛躍してゆきます。
そして、中心から右手側の、本能領域。
これは広がれば広がるほど、本能領域が強くなってゆきます。
つまり、低次元化してゆくのです。
しかし、この、低次元化してゆくということは、物事を、意識を、現象化させる
原動力となってゆきます。ここの領域も広がれば広がるほど、
この現実世界へ貢献すること、働きかけをすることが出来るにつながってくるのです。
そして、「感情」、「知性」、「理性」、「本能」、すべての領域を知ること。
それが、魂の成長となり、それイコール、生きることの意味でもあるのです。
魂の四大性質のすべてを、バランスよく経験、体験して、
「すべてにバランスをとる」、そのように生きてゆくのが、人生の本来の意義でもあるのです。
かたよった魂は、かたよった能力しか働きません。
すべてにバランスをとる意識がなければ、完全なる能力の発動は起こり得ない、ということを
ここに申しあげたいと思います。
「すべてにバランスをとること」
「すべてにバランスをとる」とは、その中の善も悪も、
すべてを知り尽くすということにもなります。
喜びも悲しみも、楽しみも苦しみも、生も死もすべて知らなければ、
本当の魂のバランスはあり得ないということを申しあげたいと思います。
縦のラインにおける8の字状のメビウスと、横のラインの8の字状のメビウス、
それが、綺麗な球体の中にバランスよく、そして、中心をしっかり持ち合わせる、
そして、その球体がもっともっと大きくなってゆくこと、それを「魂の成長」と申します。
そして、その中の中心を極めるということは、
両極のプラス、マイナスを完璧に知り尽くす必要があるのです。
縦軸上に発生する、高次元も低次元もすべて知ること。
横軸に発生する、感性のエクスタシー、そして、感情が発生する、感情の魔界というものも、
すべてを体験しておかねば、その中心は見えないのです。
すべてを知るということはそういうことです。
中心点をつかむ、「センタリング」とは、
プラスの100を体験し、マイナスの100を体験する。
そのとき初めてゼロが見えるのです。
その、ゼロが見えるとき、宇宙根源意識と直結できるのです。
そこには合体した魂のカルマもすべて消えた状態であるわけなのです。
そのようになれたとき、「創造」と、「個の魂」は直結するのです。
この直結した状態こそが、能力者としての重要な心構えなのです。
それなくして、前世の透視、リーディングやチャネリングは、
不可能であると申しあげたいと思います。
意識に曇りがあったとき、必ず個人のフィルターがかかってしまうのです。
個というもの、個の意識というもの、完全に無とし、すべてと一体となったとき、
はじめてすべてを判別しうる能力となるのです。
個人の意識のアンバランスがあれば、そこから間違った情報を得て、
判別を誤ってしまうのです。このために大事なことは、「心のあり方」。
すべてにバランスを取り、そのバランスの中に、純度を極めてゆく、それこそが、
宇宙根源意識につなげる唯一の方法であるといえます。
その中には、あらゆる能力が潜在しているのです。能力が先なのではありません。
心を磨くこと、心を純粋にしてゆくこと、それが先決なのです。
心を磨いてゆく作業を行うことによって、ほとんどの能力は自動的に発動するのです。
あまりにもアンバランスな状態で能力が発動してしまうと、
取り返しのつかない結果を招いてしまいます。
それを避けるために、宇宙の根源意識自らが、人類に対してガードをかけているのです。
そのガードから開放されるためには、純粋意識に近づけてゆくことへの、
たゆまない努力が必要であることを、再認識していただきたいと願っております。
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