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今の自分があるのは、前世があるから。未来があるのは、今の自分があるから。
そう、ものごとを捉えたとき、現世の自分、そして過去世の自分、未来世の自分。
三人の自分が発生すると思います。
三人の自分は、相対性理論、物理学観点からみた場合、同時存在しているわけです。
観測点の相違、時間軸を想定した場合のみ、過去、現在、未来が生じるわけです。
それは、あなた方人間の基準からみた、「時間軸」に過ぎない、ということを、
おわかりでしょう。心拍数の一定のリズム、このリズムによって、
あなた方の「時」は、刻まれていることにお気づきだと思います。
そして、太陽と月の周期、地球の自転、公転、すべてを考慮されて、
一日、一ヶ月、一年という単位が、暦の単位が生まれてきます。それは、
あなた方が基準とした、仮想時間、空間に過ぎないわけです。
この太陽系に住む人類にとって、そのような基準がなければ、
あなた方のリズムは狂ってしまうわけです。すべてがバランスよく、
その、バランスというなかの、メカニズムに適応しつつ、
あなた方は、進化してきたわけですから、当然のことといってもいでしょう。
しかし、それは、観測点の見解の相違に過ぎないのです。
あなた方の肉体的な意識から、単なる、魂の空間、意識空間、
心の空間に、目を向けてみてください。
そこでものごとを捉えたとき、肉体には支配されない、別の時間、空間が、
発生していると思います。
意識の世界は、「時間」は存在しておりません。
すべてが瞬時に存在するわけです。
広大な宇宙であろうと、自分の内宇宙であろうと、すべては瞬時。
一瞬の時も経ずに、同時にあらゆる空間に影響を及ぼしてゆくのです。
これが、あなた方の、現在、過去、未来における、「多層次元空間」と申します。
そして、あなた方が生きている、この「実空間」、それと平行して、
「虚空間」というのが発生しております。「虚空間」というのは、
まったく法則性を逆に持った世界。反物質、反ニュートリノ、
そのような物質で構成された世界。それを「虚空間」と申しております。
そして、ふたつの空間が重なり合って、相互関係を持ちながら、
あなた方は、この実空間に生きながら、虚空間と、常に意識のやり取りをしながら、
成長しているわけです。
それも、完全な、虚も実もないゼロの空間へ、戻るためなのです。
現世があれば、過去世がある。過去世があれば、未来世もある。それも、過去世、
現世、未来世という、一つの時間軸で捉えたとき、現世を中心として、過去世と未来世は、
ペアをなしていることに、気づくと思います。
つまり、あなた方の持っている意識の層において、
未来に深く目を向けられるようになったとき、または、もっと先の、
2000年先の未来に目を向けられるようになったとしたら、
その、反、時間の作用として、古い古い過去の2000年前のあなたの意識に、
アクセスが出来るのです。すべてが、ペアになっております。
瞬間、瞬間においてもそうなのです。時空間も、二元性を持っているのです。
あなた方は、肉体を持っているがゆえに、肉体で、遠い未来を意識できなければ、
そこまで意識を向けられなければ、古い過去の傷も、消すことが出来ないのです。
このために、過去世のカルマとか、前世のいろんなものに、直面せざるを得ないのは、
それを、キャンセル・中和するという、意識がないからなのです。
それは、このような長い長い、地球上における魂の、属性に支配されてきたことへの、
弊害というものです。魂がこうあらねばならないから、こうしてきたから、
こうせざるを得なかった、という、原因結果の法則があるわけです。
これを別名、「転生輪廻の法則」と申します。
さて、ここで、前世論についてお話いたしましょう。
あなた方が、前世がなになにであるとか、いろんなことを伝えられたと思います。
それもいろいろな能力者に。ヒーラーからとか、前世療法から、セラピストから、
霊能者から、そのようなことを伝えられたと思います。
このメカニズムについて、そろそろ、問題点を明白にしないといけないときが来ました。
前世論というのは、あくまでもあなた方が、そうせざるを得なくなった、
地球の意識界における、属性に支配されているが故の、
大きな問題の要因になってしまっているということです。
宗教、精神論、魂論がそういう風にしてきたというのも、大きな問題なのです。
実際には、前世のカルマによって、このようになったとか、
このような過去があるから、未来がこうなってしまうとか。それは、あなた方が、
そのような法則に支配されているがゆえに、そうなってしまうという、
この宇宙の根本原理に気づいていないからです。
地球上の前世論に支配されている限りでは、前世であなた方が、
自分がその前世になりきるか、そうなってしまわないと、また次のステップに進めない。
つまり前世のカルマを、自分が自分で創作して、それを負ってしまうのです。
それが真実であろうと、なかろうと…。そのような意識と、エネルギーを、
引き寄せてしまうのです。
過去の意識体の、特定の人物であると思ったとき、その特定の人物のエネルギーを、
あなたは引き受けてしまうのです。それも、あなたの意識レベルで…。
たとえば、幕末の時代の坂本竜馬にアクセスし、それを意識すると、
そのカルマを背負ってしまうのです。
もし、そうではないということに気がついたとき、
受け入れる必要はないし、また受け入れてあげる必要もないのです。
ときたま、その前世を引き受けてしまったために、
現在の自分を見失ってしまうこともあるのです。
これを「前世に振り回される」というのです。
もし、それを受け入れるだけの許容があれば、それはかまわないのですが…。
もしそれが、あなたの人生にとってプラスに転換できるのであれば…。
人の魂はなんにでもなれるのです。
あなたが、過去の王様であろうと、女王様であろうと、なんにでも…。
芸術家であろうと、音楽家、政治家、なんにでもなりうるのです。
あなたがそう、と思ったとき、あなたの前世は、その存在になったという、
意識が作り出す、別の存在に同化してしまうのです。
あなたの意識の中に、別の存在が同時に発生し、そして、
現在のあなたがいろいろな体験を積むことによって、過去の存在のカルマも解消する。
それは、やむをえないことかもしれないのですが、意識エネルギーの法則は、
前世論にも作用してしまうのです。
この地球の過去の意識体が作り出した残留想念が、
非常に多く汚れてしまったからです。この残留想念を消すというという作業が、
あなた方の教えられている、カルマの解消という行為なのです。
あなた方が、前世がこうであったと、教えられたとしても、
はたしてそれを確認できるかどうかの保証はありません。
ただ、あなた方がそれを受け入れたとき、そのカルマを背負ってしまう。
それを受け入れることを良しとされているのであれば、受け入れてもよいのですが…。
しかしながら、時々それが、あなたの人生の足かせになることが多いのです。
これから、21世紀にかけての、地球人の意識というものは、
そのような前世論に振り回されるのではなく、もっともっと大きな自分、
宇宙と一体となれる、そして、すべてのすべてと一体となれる、
なんにでもなりうる自分、存在になって欲しいと思います。
その中には、いろいろな人たちの過去の人物の意識も、すべて含まれるのです。
人のみならず、動物界、植物界、鉱物界、それらの存在とも、一体になりうるのです。
本当にそうなれたとき、自分は、自分だけではない、
すべてと、ひとつであるということを、心から感じることができるものです。
そして、宇宙とひとつ「ワンネス」を、魂が経験するのです。
もうそろそろ、前世論に振りまわされるのは、終わりにしてはいかがでしょうか。
地球人には、もうそのような概念は必要ないのです。
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